地球を圧縮してブラックホールにしてみる

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地球を重さはそのままで、大きさを圧縮することが出来た場合に

どれくらい小さくすると地球がブラックホール化するのか

高校物理だけをつかって算出してみようと思います。

それではまず、ブラックホールについて説明します。

ブラックホールについて

ブラックホールは星の中心部分が重力でものすごく強く収縮してできた天体です。

ブラックホールには内側と外側の境界があって、

外から中へ入ることはできますが、中から外へ出ることはできません。

重力があまりにも強すぎるとき私達の日常では起こりえないようなことも起こるんですね。(詳しくは一般相対性理論)

ちなみにこの境界を事象の地平面と言います。

(ここからは少し余談ですが…)

もちろん光も内側から外側へ出ることが出来ないので私達の目にはブラックホールの姿はまったく見えません。真っ黒です。

それではどうしてブラックホールの場所を特定できるのかと言いますと、

ブラックホールの隣に星があれば、そこからガスがブラックホールの周りを渦を巻きながら落ちていくことがあるんですね。

そのガズが吸い込まれる過程で高温になり、発生するX線を観測するわけです。

第2宇宙速度

それでは実際に地球を圧縮してみましょう。

まず初めに物質(例えばロケット)を飛ばして地球から飛び出させることを考えます。

物質の質量をm 地球の質量をM 地球の半径をR 重力定数をG 物質を発射させる速さをV₀ とおきます。

物質を飛ばす初めの位置(地表ですから地球の中心から半径Rだけ離れてます)と物質が地球の中心からrだけ離れた宇宙空間での位置(このときの物質の速さをVとおく)について力学的エネルギー保存則が成り立つので、

が成り立ちます。

物質が地球から飛び出す条件は、『地球から遥か離れた場所である無限遠(r=∞)でV≧0』ですから、

上の式の右辺第2項はr→∞のとき0に収束し、これについて解くと

が得られました。V₀は右辺の速さ以上であれば地球から飛び出していけます。

高校物理の教科書だったりリードαに載ってたりしますね。

この速度を一般に第2宇宙速度と言います。

地球をブラックホールにする

さて最後の段階です。

上記のように光ですらブラックホールから脱出できないはずですから

光が圧縮した地球の表面から光速cで出発しても地球から飛び出せない状況を考えます。

つまり、上のV₀をcに置き換えてみると今度は飛び出さない状況ですから

ですね。これを整理すると

となります。実際にG,M,cに値をぶちこみます。

  • G = 6.67408×10^(−11) m³/(kg・s²)
  • M = 1.9884×10^(30) kg
  • c = 2.99792458×10^8 m/s

(文献値はWikipediaからの引用)

代入すると・・・

0.008871889 m ≒ 0.89 mm

出ました。答えは0.89mmです。地球を半径0.89mmまで圧縮すればブラックホールに出来る計算になります。半径0.89mmつまり直径1.8cmですからビー玉くらいにまでぎゅっと小さくさせます。受験物理の知識だけで導き出せましたね。

実際ブラックホールは超巨大な質量を持つ星が自分の重さでつぶれて出来た、いわば星の最期と呼ぶべき姿なんですけど、地球や太陽程度の重さではつぶれてブラックホールにはなれません。

さらに興味がある人はシュワルツシルト半径について読んでみてはいかかでしょうか。

白いベンゼンレクタングル




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