【補償光学・生命を探る】TMT次世代超大型望遠鏡とは?【まとめ】

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この記事では国際天文台TMT推進室や公式の動画などを調べた管理人が、TMT次世代超大型望遠鏡について簡単にわかりやすく引用や図を用いて紹介しています。

この記事を読んでいただければ、TMTとはなんなのか?、TMTが目指すものはなに?といった疑問の答えを知ることができます。

TMTとは?

次世代超大型望遠鏡のことで、TMT=Thirty Meter Telescope

TMTは、口径30mの巨大望遠鏡を日本を含む五か国の協力でハワイ島に建設する、野心的な計画で、2014年度に建設を開始しました。

今日の可視光と赤外線による天文観測では、すばる望遠鏡をはじめとする口径8~10mの望遠鏡が活躍していますが、口径30mのTMTなら、それらの約10倍も多くの光を集めることができます。

また、補償光学を用いることができる赤外線の観測では、ハッブル宇宙望遠鏡を10倍以上も上回る解像度が得られます。

出典 自然科学研究機構国立天文台 TMT推進室

分割鏡方式の30mの望遠鏡であるという点が、これまでの望遠鏡と大きく異なりますね。

すばる望遠鏡の主鏡は1枚の鏡で口径8.2mであったのに対して、

TMTは多数の鏡を組み合わせて主鏡30mを構成する方式を取っています。

TMT2出典TMTとは?

建設場所はハワイ島のマウナケア

そもそも地上での観測として好適地になる条件は

  • 観測の邪魔になる光(これを光害といいます)がない
  • 天気が安定して良い
  • 赤外線が観測できる

などが挙げられます。そこでハワイ島マウナケアは

  • 標高4200m
  • 年間を通して安定して晴れ
  • 山麓から車で2時間
  • 出資国と同じく北半球

などどれも好条件を満たすことから建設地として抜擢されたようです。

さらに、望遠鏡建設には5か国が協力して行っています。

1国では困難な規模の建設費がかかるので、日本・アメリカ・カナダ・中国・インドの研究機関が参加して「TMT国際天文台」を設立してTMT計画を進めています。

驚くべきはその”解像度”

地上望遠鏡での観測では、大気のゆらぎによる空気屈折などの影響をうけてしまうため、星の像が乱れることがあります。

そこで、「補償光学」と呼ばれる技術を用いて、

大気の影響をリアルタイムで計測して、その影響を補正することを可能にしました。

補償光学の技術を用いると、赤外線観測ではハッブル宇宙望遠鏡の10倍以上、すばる望遠鏡の4倍以上の解像度が得られるようになるんだそうです。

解像度が高まると、より暗い天体を観測することも可能になってきます。

下の写真はハッブル宇宙望遠鏡の解像度では、ぼんやりとしか見えない銀河を

補償光学を用いたTMTで見るとはっきりとした画像が得られることを表しています。
TMT3

新世代の天文学

宇宙人は見つかるのか?

それだけ高い解像度を誇るTMTであれば、太陽系外惑星もこれからもっと観測できるようになるはずですし、地球に似た惑星であればそこに生命が存在する可能性だってあります。

TMT4

実際TMTは以下の2つの観測方法で系外惑星に生命の痕跡を探すようです。

惑星の反射光を調べる

惑星の姿を直接捕らえるの観測が難しいのは、明るい恒星に比べて非常に暗いから、だというのは理解できますよね。

これに対して、軽い恒星は太陽に比べてずっと暗いので、惑星検出のチャンスは広がります。

TMTは重さが太陽の数分の1ほどの星をめぐる地球型惑星の光(赤外線)を、直接とらえる観測に挑みます。

惑星の光を観測して大気の組成を調べ、生命が存在する可能性を探ります。

出典 自然科学研究機構国立天文台 TMT推進室

惑星大気の透過光を調べる

もう一つの検出方法は、惑星を通過する恒星からの光を調べることです。

具体的には以下の引用と画像を参照してください。

私たちからみたとき、惑星がちょうど主星の前を横切るような軌道をもっている場合には、星の光の一部が惑星のもつ大気を通過してくることになります

この透過光を分析して大気の組成を調べ、酸素や有機物のような生命に関連した物質の存在を探ることができます。

この場合、惑星の大気を透過してくる光だけを取り出すことはできないので、下の図のように星の光全体を非常に高い精度で測定する必要があります。

出典 自然科学研究機構国立天文台 TMT推進室

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宇宙最古の星と銀河

現在の宇宙は「宇宙の大規模構造」と呼ばれる分布を示しています。

「宇宙の大規模構造」とは、宇宙誕生時の物質密度の濃淡が原因で、宇宙膨張に伴い銀河が群れをなしてハチの巣の構造になっていることを指します。

いま天文学者たちは、その間の歴史の全貌を描き出し、観測で検証しようとしています。

そのカギとなるのが、宇宙で最初の星と銀河がいつ、どのように誕生したのかを明らかにすることです。

すばる望遠鏡では、130億光年かなたの銀河の発見に成功しました。

これは、宇宙誕生から約8憶年の時点の銀河からの光をとらえたことになります。

TMTではさらに初期の宇宙をとらえ、そのなかでどのような星が形成されているのか解き明かすことを目指します。

出典 自然科学研究機構国立天文台 TMT推進室

まとめ

いかがでしたか?

次世代型の望遠鏡について概観は掴めていただけましたでしょうか

簡単にまとめると、TMTとは、

  • 分割鏡式の30m級巨大望遠鏡
  • ハワイ島のマウナケアに建設
  • 国際協力による建設
  • 太陽系外惑星に生命を探る
  • 宇宙で最初の星と銀河に迫る

という特徴を持つ望遠鏡のことです。

天文学の最前線を一新する可能性を秘めているとも言われるTMTのこれからを見守って行きたいですね

より詳しい情報は国立天文台TMT推進室のHPで見ることができます

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